こんにちは、営業の松田です!
2025年に看護師の必要な人数が、最大で27万人不足する可能性があると厚生労働省から発表がありました。
看護師不足の現状について、国はどのような対策を考えているのでしょうか?
現在、必要となる看護師を確保するために、「養成促進」「復職支援」「離職防止・定着促進」に取り組んでいます。
今回は、なぜ看護師が不足しているのか、今後どのような対策をされいくのかを紐解いていきましょう。
目次
1.看護師の有効求人倍率
2.看護師不足の原因
3.都道府県別に見る需要と供給の差
4.看護師不足を解消するには
5.まとめ
2020年の看護師などの保健医療サービスの有効求人倍率は2.62倍です。(全職業の平均有効求人倍率は1.11倍)つまり1人の看護師に対して、2つ以上の病院・医療施設が常に募集をしている状況と言い換えられます。
コロナウィルスの影響により全職業の有効求人倍率が低下している中、保健医療サービスにおいてはニーズが高まることにより有効求人倍率が上昇しています。
コロナ禍でなかったとしても、ニーズの高い看護師がなぜ不足の状態になっているのでしょうか?
実は、日本の看護師の数は、人口1,000人当たり11.3人と世界11位ですが、病床100床当たりの看護師の数は、87.1と先進国の中でも不足しています。
こちらのグラフを見ると、世界に比べ日本は病床数が多いことも看護師不足の一因になっているようです。
また、日本看護協会では、毎年看護師の離職率を調査しており、2018年の調査結果によると、直近5年間は離職率約11%で推移しています。
離職する理由として考えられているのは、ライフスタイルの変化によるものです。男性看護師も少しずつ増えてきていますが、それでもまだ看護師の92.8%は女性です。女性は男性に比べて、年代によるライフスタイルの変化が大きく、結婚や出産の為、どうしても職場を離れなければいけなくなることがあります。
都道府県別でみた2025年の看護師の需要推計は、都心部や東北地方では依然として看護師不足となる一方です。一方、一部の都道府県、特に地方においては、2016年と比較すると2025年は看護師が充足しているように見えますが、領域別(医療機関領域、訪問看護領域、介護保険施設領域等)に見ると不足している領域もあり、地域別・領域別での供給の調整が必要だと言うことがわかります。
厚生労働省は、看護師不足を解消するために、様々な施策を打ち出しており、下記の3つの柱として対応が行われています。
【新規養成】
・ 学生時代から地域のなかでさまざまな施設において職場体験が可能となるようなインターンシップなどの支援
・ 多様なキャリアパスについて、学生や教員の理解を深めるため、平成29年度の「看護職員の多様なキャリアパス周知事業」により厚生労働省ホームページ内に作成した「看護職のキャリアと働き方支援サイト」や、中央ナースセンターが運営する「看護職の多様なキャリアと働き方応援サイト ナースストリート」の周知、活用の促進 等
【復職支援】
・ ナースセンター・ハローワーク連携事業による看護職員確保の更なる推進に向けた、都道府県労働局及びハローワーク、ナースセンターへの好事例の周知
・ 相談の質を高めるため、ナースセンター相談員がキャリアコンサルティングの専門知識や技術を習得するための支援 等
【定着促進】
・ 交替制勤務の看護職員に適した勤務間インターバル制度など、労働時間・勤務環境改善に関する研究
・ 医療施設における暴力・ハラスメントの実態調査の実施と課題の明確化
・ 看護補助者との協働のあり方、活用、夜勤への対応などに関する看護管理者、看護職員への研修の推進 等
参照サイト:厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07927.html
以上、今回は看護師不足の現状と対策をご紹介させていただきました。
2025年に最大27万人の看護師が不足する中で如何にマンパワーを創出するために、様々な取り組みや対策が取られています。
今後ますます看護学生に対して教育の充実、長く働き続けられるようなキャリア形成支援、労働環境の整備が必要となってきます。
看護師不足に歯止めをかけるためにも、看護師さんの柔軟で多様な働き方が早く広がってほしいですね。
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